2017年01月16日(月曜日)

【姿】

 宮本武蔵が尾張藩の槍術指南役・田邊長常を訪うたことがある。
 たまたま玄関に出た長常は、
 武蔵を見て、これはみごと! と嘆じ、
 しばし凝然と見つめていたという(八代城山夜話)。
 もっともな、実に好い話である。

 戦前は時に、うむ! 出来ておるなと
 思わせられる人物に会うことがあった。
 その後、年を逐うて、
 そういう人物の風姿に接することが少くなった。
 この頃人間の姿態の頽廃は実にひどい。
 脊柱が曲って、顎を出し、
 腰がふらふらで、脚がひょろついている若者が多い。
 蹴とばしたら二片か三片に頽れてしまいそうだ。
 整形外科の専門医の話では、若い者にこの頃ぎっくり腰が多い。
 姿勢が悪いからだという。
 日本の政治も経済も教育も凡て姿勢が正しくない。
 従ってとかくふらついている。
 まず姿勢を正したいものだ。